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多汗症治療はこれだ

多汗症治療その1:ボトックス注入(注射)

多汗症治療に効果的といわれているボトックス注射(ボトックス注入)とは、筋肉や神経の伝達をブロックするボツリヌス菌を使用して、交感神経をブロックし、汗腺(アポクリン腺・エクリン腺)の働きを一時的に抑える多汗症治療法です。

ボトックス注入は、汗腺の働きを一時的に抑えるので、多汗症治療だけでなく、わきが治療としても行われています。

ボトックス注入(ボトックス注射)による多汗症治療は、わきの下の数箇所にボトックスを注入するだけで、手術時間は約10〜20分程度です。

ボトックス注入(ボトックス注射)による多汗症治療の特長は、手術ではないので手軽にでき、治療痕がほとんど残らないことや、治療時間が短く、手術中、術後の痛みがほとんどないことです。

ボトックス注入による多汗症治療は、自律神経のうち交感神経のブロックをすることにより、多汗症の大きな原因といわれている精神性発汗には非常に効果的だといわれています。

一方で、ボトックス注入(ボトックス注射)による多汗症治療は効果には個人差があり、効果持続期間は数ヶ月〜長くても1年で、多汗症が完治するわけではありません。

多汗症治療その2:交感神経切除手術

手のひらの多汗症治療として多く行われているのが交感神経切除手術(腔鏡下胸部交感神経切除術・交感神経遮断手術・ETS)です。多汗症の大きな原因は自律神経のうち交感神経が優位になったことだと考えられています。その交感神経を切除して、多汗症を完治させようという治療法です。

交感神経切除は、全身麻酔を行い、わきの下に数ミリ程の穴を開け、胸腔鏡(スコープ)を挿入し、胸部交感神経を切除します。縫合はしない場合が多いです。

手術時間は約20〜30分程度で、入院の必要はありません(入院が必要な場合もあります)。

交感神経切除手術は、基本的には手のひらの多汗症治療で、足の裏の多汗症治療では、腰椎の交感神経を切除する手術が行われています。

交感神経切除手術の特長は、手のひらの多汗症を完治することが期待できることです。また、手術痕はほとんど目立たず、体への負担が少ないことが挙げられます。

一方、交感神経切除手術のデメリットは、代償性発汗が起こる可能性があることや、切除した交感神経は戻らないことです。また、乾き過ぎた手になったり、ひび割れや頭痛、喉の渇きがあります。

交感神経切除手術は、手のひらの多汗症治療としては効果的だとされていますが、わきの下・顔の多汗症治療には、効果が低い、または、まったくないこともあるようです。

交感神経を切除すると元には戻らないので、手術は最後の手段と考え、手術を決断する前に、本当に手術が必要なのかどうか、手術以外に方法はないのかをよく考え、信頼できる医師などに相談するのがいいでしょう。

多汗症治療その3:超音波治療法

多汗症治療だけでなく、ワキガ手術としても近年多く行われるようになってきたのが超音波治療法です。超音波治療法は超音波により、わきの下の汗腺(アポクリン腺・エクリン腺)・皮脂腺を破砕・除去するので、わきの下の多汗症が気になる方には効果的な手術法だといわれています(わきの下の多汗症以外は手術を行えないので効果がありません)。

超音波治療法は、わきの下の皮膚を数ミリほど小さく切開し、超音波発生器を挿入します。超音波を発生させ汗腺類を破壊・吸引し、手術痕を1針ほど縫合します。個人差がありますが、約30分ほどで手術は終わります。

超音波治療法による多汗症治療の特長は、従来のわきが手術に比べ効果が高く再発の可能性が低いことや、肉体的負担が少なく安全性が高い、手術痕が目立たないなどが挙げられます。わき毛を残すかどうかを手術前に選択できるので、男性にとっては大きなメリットといえるでしょう。

超音波治療法のデメリットは、基本的にはわきの下、陰部以外の場所の手術は行わないので、手のひらや足の裏の多汗症の場合は手術を行えないことや、最先端の治療法のため行っているクリニック(医療機関)が少ない、糖尿病や血友病などの疾患がある人は手術できない場合もあることなどです。

多汗症治療その4:星状神経節ブロック療法

星状神経節ブロック療法とは、局所麻酔薬で自律神経のうち交感神経を一時的にブロックする多汗症治療です。星状神経節ブロック療法は多汗症治療だけでなく、アレルギー症状、頸椎椎間板ヘルニア、慢性関節リウマチ、顔面神経麻痺、片頭痛などの上半身の痛みを伴う治療法としてよく知られています。

のどには主に上半身(頭・顔・首・肩・上肢・胸・心臓・気管支・肺)の交感神経をコントロールしている星のような形をした星状神経節という神経節があり、この神経節の近くに局所麻酔薬を注射し、一時的に交感神経の働きをブロックし、機能を麻痺させます。

多汗症をはじめ、交感神経が優位になったために起こる症状の場合、星状神経節をブロックすることにより、自律神経のバランスが整えられ、症状が改善・解消することが期待できます。

多汗症治療として行う場合、上半身、頭や顔の多汗症には効果がありますが、足の裏の多汗症にはほとんど効果がありません(手のひら・わきの下の場合は個人差があるようです)。

また一時的に交感神経をブロックするだけなので、完治するわけではなく、持続期間は数ヶ月〜1年といわれています。

星状神経節ブロック療法による多汗症治療の特長は、治療目的以外の体のさまざまな不調が改善されることもあることや手術痕などが残らないことです。

星状神経節ブロック療法のデメリットは、効果がない人もいることや、完治するわけではないこと、何度も治療を受けると効果がなくなることもある、などです。

星状神経節ブロック療法の効果が現れるまでには個人差があり、効果が現れるまでに数回、数十回治療を行う必要がある場合もあります。

多汗症治療その5:イオントフォレーシス療法

イオントフォレーシス療法(イオン浸透療法)とは、多汗症の部位を水道水に浸し、そこに弱い電流を流し(電気分解)、汗腺(エクリン腺・アポクリン腺)からの汗の生成を抑制する多汗症治療です。

日本では、イオントフォレーシス療法はあまり浸透していませんが、欧米では一般的な多汗症治療法で、いわゆる塩化アルミニウムも基本的には同じ原理だと考えられています。

イオントフォレーシス療法の治療法は、特定の部位(手のひら・足の裏・わきの下)を水道水に浸し、電流を流し汗腺からの汗の生成を抑えます。これを定期的に治療を行います。

イオントフォレーシス療法の特長は、多汗症だけでなくワキガにも効果的な場合があることや、重度な副作用は起こりにくいことです。

イオントフォレーシス療法のデメリットは、治療部位が限られる(手のひら・足の裏・わきの下)
ことや、効果が出るまでの数週間は集中的に治療を行う必要があること、治療をやめると再発する可能性が高いことなどです。

多汗症治療その6:塩化アルミニウム

塩化アルミニウムは医療用ではなく元々は実験用として製造されていたため、医師の処方がなければ手に入りませんでしたが、近年では制汗作用があるとして、一般の薬局でも購入できるようになり、制汗剤にも配合されるようになっています。

塩化アルミニウムは、あくまでも一時的に汗の分泌を抑えるもので、根本的な多汗症治療とはなりません。

肌の弱い方、敏感な方、皮膚の薄いわきの下や顔(額)は、かぶれや炎症、痒みが起こりやすいので、できれば手のひらと足の裏に限定し、短期的に使用したほうがいいでしょう。

自己判断で使用するとさまざまなトラブルが起こることがあるので、薬局で手軽に購入できたとしても、皮膚科などで診察を受け、正しい使用法を教えてもらいましょう。

多汗症治療その7:精神療法

多汗症は、精神的(ストレス・緊張・不安)な問題がもっとも大きいといわれており、精神療法が効果的な場合があります。

精神療法による多汗症治療の特長は、精神的な問題で多汗症になっている場合には完治する可能性があることや、手術痕などの心配が無いことです。

精神療法のデメリットは、時間がかかること、必ずしも効果が得られるとは限らないこと、効果がなかった場合、逆効果になることもあることなどです。

多汗症の患者が精神科医を受診すると、精神安定剤(抗不安薬)が処方されることも少なくありません。精神安定剤は緊張を緩和させることが目的の薬なので、制汗作用があるわけではありませんが、副交感神経を優位にすることで緊張を緩和させているので、間接的に精神性発汗を抑制する作用もあります。

ですので精神安定剤だけでなく、いわゆる副作用で眠気が起こることのある薬(睡眠薬・頭痛薬・風邪薬)には、いずれも間接的に精神性発汗を抑える働きがあると考えられます。

また実際には単なるビタミン剤で、汗を止める成分など入っていないにもかかわらず、この薬を飲めば汗が止まると思えば、本当に止まることもあります。

2007.01.24.18:44 | Permalink | Track Backs (0) |